引退のご挨拶

こんばんは。
マネージャーリーダーを務めました、戸田咲絵です。

この場をお借りして、引退のご挨拶を述べさせて頂きます。


引退して二週間近くが経ち、慌ただしく過ぎ去った全日本インカレをもう懐かしく思います。
必死になって駆け抜けた4年間はあっという間で、喉元過ぎれば熱さを忘れるとはこの事かと考えたりしています。

悩み込んで眠れなかった夜や、悔しさに溢れ出した涙は数えられない程多くありました。
それでも勝つ為に考え動き続けたのは、意地です。

2年生の時の全日本インカレ最終日、私は支援艇に乗って海にいました。
ホーンが鳴り響き全日本インカレが終了した瞬間、優勝が決まった同志社大学が歓喜の声をあげ勝利の喜びを爆発させていました。

「いつか絶対、あっち側になってみせる」というあの日の決意に突き動かされて私はここまできました。


わたしが目指したのは正真正銘の勝利と、それを全員で分かち合えるチームです。

全員が必死に考え、取り組み、そして掴んだ勝利を自分の出した結果として心の底から喜べるチームでありたいと思ってきました。

しかし、「レースで1位を取っても、それは選手が頑張ったからだ。」こう考えるサポートメンバーは多く、実際に選手の努力があってこその結果であることはもちろんです。
でも、その技術をつくった練習の運営、最後まで戦う体力を作ったトレーニングや食事、諦めない気持ちにさせた全力のサポート、これら全てはマネージャーをはじめとするサポートメンバーの努力の結晶であり、誇るべき事実であると思います。

どんな立場であっても、どれだけだって勝利に貢献できます。
後輩のみんな、自分の力で、勝利への可能性をどんどん広げていってください。そして掴んだ勝利を、心の底から喜び合えるチームであってください。


勝ちたい一心でここまで駆け抜けてきた私は、最後の全日本インカレで勝てなかった時、悔しさでいっぱいでした。

でも、今になって思うのは
どれだけ悩んで、悲しんで、悔やんで、最後まで心の底から喜べる瞬間が無かったとしても、
なぜか最高の四年間だったということです。

四年間を思い出して頭に浮かぶのは、
悩んだ時に支えてくださった先輩方、
悲しんだ時に励ましてくれた同期、
悔やんだ時に一緒に悔やんでくれた後輩達です。

みんなが居たから、本当に本当に最高の四年間でした。

最高の仲間と勝ちたかったという思いはやっぱりあるんですけどね。


勝つために全力で頑張ることは必要です。
でも、一人で闘っているわけじゃないことを忘れてはいけません。

引退して自分の四年間を振り返った時、結果だけを思い出す四年間にはしないでください。

共に闘う仲間、支えてくださる先輩方を大切に、後輩たちみんなも最高の四年間を過ごしてください。


最後になりましたが、これまで様々なご支援をしてくださった先輩方、いつも近くで相談にのってくださった監督、私を信じてついてきてくれた後輩達、そして、私の誇りである同期のみんな
4年間、本当にありがとうございました。


4年  元マネージャーリーダー
戸田咲絵