最高の笑顔で

お世話になっております。

前マネージャーリーダーの矢島ひかるです。

私にも遂に最後のブログが回ってきました。

下級生の頃は、こんな日が来るのはずっとずっと先のことだと思っていましたが、本当に引退したんですね。
大学生活のほとんどの時間を費やしたヨット部を離れて、心にぽっかり穴が開いたようです。

最後に何を書こうかとても迷いましたが、私はチームを支えてきたサポートメンバーに特筆したいと思います。

最後の全日本インカレで私は、全11レース、支援艇のわかたかに乗って470チームのサポートをしました。

今まで個人戦や七大戦では支援艇や観覧艇に乗ったことがありましたが、全日本インカレ団体戦という最高峰の舞台で実際に海上に出てレースを見たのは、4年生にして今回が初めてでした。
それまではずっと陸上でサポートをしていたからです。

「サポートをする」ということ。

レースで前を走ることに比べると簡単なことのようにも思えますが、様々な葛藤や試練を乗り越えなければならないとても大変なことでした。
私のヨット部生活を振り返ると、「サポートをする」ということにたくさん悩んで、たくさん考えて、たくさん動いてきた4年間だったなと思います。

ヨットという競技を66名在籍するチームで行う以上、レースに出場できるメンバーとできないメンバーがいるのは当然のことです。

レースメンバーは日頃の練習の成果を自分の走りで結果に残すことができますが、サポートメンバーはチームを支えることで結果に貢献していかなければなりません。

このことが、レギュラー落ちし、サポートメンバーとなった者にはどれだけ苦しく、悔しいものだったでしょうか。

一方でマネージャーも、目には見えにくい苦労や地道な仕事が多い中、その結果を形にすることが難しく、それが辛いと感じた人も多かったと思います。

私もそういった経験は数え切れないほどたくさんあります。


それでも私は、何事も全力でひたむきなこのチームが好きでした。

そして、このチーム全員で同じ目標を目指し、目指す中で経験する喜びや苦しみ、そして勝利を皆で分かち合いたいとずっと思ってきました。
全員が真に結束し、最後に最高の笑顔で終われるチームでありたい。
その一心でマネージャーリーダー、サポートリーダーとしてこの1年駆け抜けてきました。

私は、この1年間あらゆる場面で、「チームのために心を1つにしよう」と部員に伝えてきました。

時には、レースでふがいない成績を残した同期に、「サポートメンバーの想いを無駄にするな」と叱り飛ばしたこともあります。

もちろん、レギュラーが誰よりも厳しい練習を重ね、重圧の中チームの代表として戦っている姿もずっと見てきたので、サポートメンバーにも一切の妥協を許しませんでした。


ずっと厳しいことを言い続けてきましたが、サポートメンバーはこの気持ちに応え、自分に何ができるのかしっかり考え、チームを支えてくれました。

暑い日も寒い日も大量に食事を作り、そして出艇して練習運営を行ってくれたマネージャー、

いつも大きな声でチームを盛り上げてくれた1年生、
そしてレースのときには事前準備から最終レースが終わるまで休むことなく役目を果たしてくれたサポートメンバー。

朝一番に受付に並んでくれたり、夜通しマストを作ってくれたり、いち早く得点計算をしてくれたり、スケジュールや備品を管理してくれたり…

一人ひとりの力が日本一を目指す原動力になりました。

だからこそ、最後のインカレで勝ちたかったという想いは大きいです。

結果が分かったとき、みんなのこれまでの頑張りを思い出すと、悔しさと申し訳なさで涙が止まりませんでした。

それでも今シーズンが4年間で最もチームの団結力を感じたシーズンでした。

八景島や蒲郡で撮った集合写真では全員が晴れ晴れとした表情をしていて、私はとても嬉しかったし、マネージャーを続けてきて本当に良かったと感じました。

これまでついてきてくれたみんながいたからこそ、こんな風に感じることができたのだと思います。

みんなありがとう。


私がリーダーとして後輩たちに何を残してあげられたかは分かりません。

しかし、これからレギュラーになる者にも、チームを支えていく者にもこれだけは心に留めておいてほしいです。

それは、「1人ではなくチームで戦っている」ということです。

信頼できる仲間を大切にし、全日本インカレで優勝して、勝利の喜びをチームみんなで分かち合ってください。

これからOGとしてそのためにできる支援は何でもしたいと思います。


最後になりましたが、これまで私たちに叱咤激励の言葉をかけてくださり、一緒に戦ってくださった先輩方、そしていつも応援してくださった保護者の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。

引退を迎えて、本当にたくさんの人に支えられて活動できていたのだと改めて実感しました。

ありがとうございました。


九大ヨット部で最高に熱い時間を過ごすことができました。

ヨットに出会えて、素晴らしい仲間と出会えて本当に良かったです。

4年間本当にありがとうございました。


4年 前マネージャーリーダー

矢島ひかる