完成度の高い服

こんばんは。

4年470スキッパーの衞藤です。

 

 

昨日で九州470・スナイプが終わり、4月の試乗会に始まった慌ただしい日々に一区切りつきました。
今大会では470 2艇、スナイプ3艇が全日本に駒を進め、チーム全体として新人戦から成長できたと言ってよいと思います。特に昨日のミーティングでも名前が挙がっていた西島-西山ペアは、授業が多く平日練習にあまり参加できない中、自分たちにできる努力を積み重ねチーム最高位の成績を収めました。
彼らの姿勢は本当に尊敬します。結果が出なかった選手が努力していなかったというつもりは決してありませんが、ひたむきな努力を続けた選手が結果を残せたことは本当に喜ばしいことだと思います。

 

ここまでの話は近況の報告で、ここからが本題です笑
最近、ミスターラグビーと呼ばれた故平尾誠二氏の本を読んでいて、とても印象に残った一節があったので紹介しておきます。この本は人を奮い立たせるリーダーの力というタイトルで、強いリーダー、強い組織をつくるためのたくさんの言葉が紹介されています。
以下、本文を引用します。

 

 

   フランスのファッションデザイナーであるクリスチャン・ディオールが「もっとも完成度の高い服とは?」との質問を受けて、こう答えていた。
「デザイナー、パンタナー、縫い子、販売員、消費者、それぞれに『この服は誰のものか?』と訊ねられたとき、全員が『わたしのもの』と答えた服。それが、もっとも完成度の高い服である」
   チームや組織とはそういうものではないだろうか。関わるすべての人間が、「チームは自分のもの」と答えられるチームは間違いなく完成度の高いチームである。

 

 

この話は去年のチームでたびたび聞かれた「主体性を持つ」という言葉に通じるものがあると思います。九大ヨット部は日本一を目標に掲げていますが、それぞれがほかの誰かのおかげでなく自分の力で日本一になるんだと思えているチームは強いチームだと思います。


個人的には自分の力で日本一になる、その方法・手段に関しては画一的でなくても良いと思っています。例えば、僕が下級生のころはレギュラーなんて程遠くレース結果によってチームに貢献するなんてことは100%できていなかったのですが、こと整備に関しては誰よりもチームに貢献したと思っています。ホテルのゲームコーナーでマストを作ったのは今ではいい思い出です。


レギュラーになって前を走ることが全てではないのです。誰よりもバースダッシュを頑張る、声を出す、バースを綺麗にする、ミーティングでたくさん質問する、先のことを考えたスムーズな練習運営をする、最高においしい昼ごはんを作る、などなど方法は考えれば考えるほど出てきます。

 

今自分にできること、それらに各々が全力で取り組み、それぞれがチームのかけがえのない一部になっている、全員がこのチームは自分の力でできていると思っている、そんなチームは最強のチームだと思います。経験者が少なくても関係ありません。日本一になれるチームだと思います。僕は、こんなチームになれたらいいな、と思っています。

 

 

去年の11月半ばから始まったこの代も、もう折り返し地点です。

今週からは1年生も練習に参加します。長いようであっという間の半年間、全力で駆け抜けようと思います。

 

それでは失礼します。