いつもお世話になっております。
前レース技術部長、スナイプスキッパーの位田雅治です。
ついに引退の時が来ました。
ヨット部を振り返るのもこれで最後です。
インカレを終えて、結果と過程のそれぞれに対しての思いがあります。
まず結果について。
ご存知の通り、スナイプ14位、総合9位でした。レース後は悔しいを超えて、虚無感に襲われ、ただただ一点を見つめることしか出来なかったです。
こんなに苦しい思いで努力を続けてきて、こんなにも報われないのかと絶望していました。
僕はこの一年で頑張ったことのひとつとして、整備があります。お金も時間も労力も惜しまず、1年間ほぼ毎日足を運んで、気になる箇所は全て変えてきました。しかし皮肉にも最終レースで船をぶつけられ、船に傷をつけた状態で4年間は終わりました。
4年間の集大成を決めるインカレは1回しかありません。チャンスは1回だけです。本当に1回というのは何が起きるのか分かりません。もしかしたらコロナでレースができないかもしれない、風に恵まれずノーレースかもしれない、予想もできないブローシフトで大負けするかもしれない、船をぶつけられて呆気なく終わるかもしれない…
書き出したら、キリがないです。どんなに努力してもその努力順で順位がつくことはありません。平気で嘘をつきます。現実は非常に残酷です。
後輩達はその1回きりのチャンスの重みをしっかりと理解して、覚悟を持って1年間取り組んで欲しいと思います。優勝した早稲田大学の部訓「日々是決戦」というのがインカレ後の自分に非常に刺さりました。
ですが、悲観することは何もありません。相応の努力をすれば、九大ヨット部なら優勝する実力をつけることはできると思います。あとはその1回のチャンスで振れ幅のある実力の中でいかに上振れを出すかだと思います。
次に過程について。
インカレの結果を受けて、では、自分たちの過ごしてきた4年間が否定されるかというとそうではありません。九大ヨット部は結果を目標にしているので、4年間がどうしても結果で良くも悪くもなってしまいます。
しかし、長い人生でヨット部は1つの通過点であり、結果も含めこのヨット部で得たことを今後にどう活かすかが、非常に大事だと思います。きっと、覚悟を持って努力をして得られた経験は今後の人生でより高いステップに導いてくれるでしょう。
その過程を通じて、このヨット部で多くのことを学ぶことができました。
入部まもなくの時にレスキューで眠さでウトウトしていた時に碧依さんにめちゃ怒られました。この世界でのシビアさにそこで気づき僕の意識が変わった最初のきっかけでした。
九州個戦では将至さんと八並さんのペアのところの艤装の手伝いをしていました。そのペアが2日目で逆転して予選突破しました。全日本インカレでも最終レースで達矢さんがトップフィニッシュをして、一年生ながら海上で泣きました。そのような先輩のカッコいい姿を見て感動を学びました。
いざヨットに乗り始め、ヨットの基本を内藤さんから熱心に教えていただきました。技術から取り組み方、それから勝つことの厳しさまでたくさんのことを学ぶことができました。
3年生からはスキッパーに転向して、西山さんからスキッパーの基礎やヨットにおいて大切なことを鶏肉の美味しさとともにたくさん教えていただきました。
最後の四年生で初めて後輩と組みました。自分で必死にやらないといけなくなった中で、諒花や佐田君に迷惑をかけることも多かったけど、ついてきてくれて感謝です。先輩方から教えていただいた勝つための取り組みについて実践して学ぶことができました。
ヨット以外でも、たくさん学びはありました。
創真さんに体操の声出しの練習をしようと言われた時はこの仕事そんな大事なんか?なんて思っていました笑
下級生に与えられる一見なんでもないような小さな仕事にも大きな意味があるのだと考えるきっかけになりました。
玄海編集担当をやらせてもらって、岡部会長や平畑監督をはじめとする帆友会幹事の方々には大変お世話になりました。時には厳しいお言葉をくださり、最後までご指導いただいたおかげでとても良い経験ができました。
コロナで自粛中の時も本当に辛かったですが、人間の弱さやそれをカバーするために周りの人と助け合う大切さを学びました。特に同期には感謝しています笑
そして、インカレでもサプライズでビデオメッセージをくれたり、電話で応援をくれたりと、離れていてもひとつになって頑張っている実感があり、みんなでひとつになる素晴らしさを覚えました。
他にもたくさん学びはあり、とても恵まれた環境にいたのだなと思います。
支えていただいた、帆友会の皆様、ハーバー関係者の方々、学校関係者の方々、先輩、後輩、同期、そして両親……
本当にありがとうございました。
僕はこの部活に入ってとても良かったと思います。結果はたしかに悔しいですが、不思議と後悔はしていません。きっと結果以上に大事なものを感じているからだと思います。
このヨット部で学んだ経験を活かして、次の目標に向かって前を向いて進んでいきます。
このヨット部での結果を悔しいだけで終わらせず、将来この悔しさのおかげで成長できたと言えるような人生にしていきます。
今後は帆友会の一員として、現役をサポートしていこうと思うので、よろしくお願いいたします。
4年間ありがとうございました。
位田雅治
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