お世話になっております。
前主将兼470リーダーの芝洋斗です。
引退のご挨拶をさせていただきます。
まずは、学校関係者の皆様、ハーバー関係者の皆様、県連の皆様、帆友会の皆様、山口顧問、平畑監督、育ててくださった先輩方、かわいい後輩たち、ずっと応援してくれた家族、そして4年間を共にした同期、本当にお世話になりました。
全ての方のおかげでかけがえのない4年間を過ごすことができました。
本当にありがとうございました。
4年間ここには書ききれないほどの思い出がありますが、最後の1年はいろんな意味で別格でした。
今津艇庫の開所式でいきなり3人倒れて救急車で運ばれるところから代が始まり、冬は寒い海にがむしゃらに出続け、かと思ったら4ヶ月海に出れなくなって、新入生の顔も見れず、練習が再開して気づけばインカレがきて、最後の引退挨拶でも2人倒れて終わりました。壮絶な一年でした。
僕はこの1年間、主将として、
「ひとりひとりと向き合うこと」
を意識して過ごしました。
下級生だった時を思い返すと、先輩たちに褒めてもらったり悩みを聞いてもらったりして何度も救われてきました。
ちょっとしたことでも先輩がちゃんと見てくれているとわかったときはとても嬉しかったですし、僕が成長するタイミングだったと思います。
一方、その頃の自分は周りが見えてなくて、知らないところで同期や後輩が苦しんでいるのをあとから耳にすることが多く、自分のことしか見えていませんでした。
4年でみんなをまとめる立場となって、ほんとに全員が本気で日本一というひとつの目標に向かって頑張れるチームをつくるために、ひとりひとりと向き合ってみんなのモチベーションを上げられる存在になれるよう頑張りました。
そんなことを意識して過ごした一年は、今まで見えなかったものがたくさん見えました。
この子はこんなことまでしてるのか、こんな苦しみと戦っていたのか、こんないいアイデアを持ってたのか、こんな熱いやつだったのか、いろんな発見がありました。
知れば知るほどみんなのことが好きになれたし、みんなと一緒に勝ちたいと思えました。
でもみんなと会えない日々が続いて、大会が次々となくなって、インカレ開催の決定に喜ぶのも束の間、人数制限が発表されました。
やはり主将としては、今回インカレに全部員を連れて行くことができなかったことがただただ辛く、悔しかったです。
25人しか行けないとわかったときはしばらく絶望していました。インカレができただけでよかったって思いたいけど、全員で行けないくらいならインカレなんてなくていいと思っていました。
結局残ってるみんなに申し訳ない気持ちをずっと抱えたまま和歌山に行くことになりました。
でもレース初日、そんな気持ちを吹っ飛ばしてくれるくらい小戸のサポートがすごかった。
迅速に得点計算と各校のコース分析をしてくれ、夜には電話で応援してくれ、全体zoomミーティングで元気な姿を見せてくれました。
全く心配する必要がないくらいしっかりとした姿を見せてくれ、本当に頼もしかったです。場所は離れていても、確実にチームがひとつになっているのを感じて、一年間やってきたことは間違いじゃなかったなと思いました。
初日、2日目と成績は良くなかったですが、全体ミーティングを明るく前向きな気持ちでできたのはこの一年みんなでつくりあげた信頼関係があったからこそだと思います。
最終日、最終レースが終わった時、僕はただただ、4年間サポートしてくれた同期マネ、僕たちを信じて小戸で待ってくれてる後輩たち、1年間いろんな形で支えてくださった先輩方、どんな時も現役に寄り添ってくださった監督、ずっと応援してくれた家族、全員の顔が思い浮かんで、その人たちに勝利を届けて恩返しすることができなくて申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
みんなと一緒に抱き合って喜ぶことができなかったことが何より悔しかったです。
このインカレではいろんな光景を見ましたが、早稲田が部旗を掲げて喜んでいるあの光景は一生忘れないと思います。
でも僕は勝つためにやれることは全部やったと思っているので悔いはありません。
今までやってきたことが無駄だっただなんて微塵も思ってないですし、誇りに思っています。
僕は幼い頃からスポーツをしていて数えきれないほどの試合をしてきましたが、ここまで人のために勝ちたいと思って戦った試合は人生で初めてでした。
それだけインカレというのは特別な大会で、大学生活を捧げる価値のある大会だということを身を持って体感しました。
だからこそ九大ヨット部は日本一を目指し続けているんだと思います。
結果が出ていない以上、九大ヨット部はもっともっと変わって、もっともっと努力しないといけません。来年は佐藤を中心に新たなチームを作り上げて頑張ってほしいと思います。
みんなが口をそろえて言うことですが、この一年は本当に人の力を感じた一年でした。
先輩方
本当に何度救われたかわかりません。しつこくお願いしても嫌な顔ひとつせず練習に来てくださったり、僕たちが見てないところで現役のためにたくさん動いてくださいました。なんとお礼を言ったらいいかわからないです。先輩方がいたからこそ最後まで全力で戦えました。本当にありがとうございました。
後輩たち
このチームでひとつになれたのは間違いなくみんなひとりひとりのおかげです。悔しい思いキツい思いもしながらガムシャラに頑張って最後までついてきてくれて本当にありがとう。
これからもみんなで手を取り合って絆を繋げていってください。応援してます。
最後に同期
みんなと過ごした4年間は本当に濃くて楽しかった。こんな自分を主将に選んでくれてありがとう。甘えん坊で気が緩んでてよくやらかす自分がみんなをまとめる立場になって、本当に成長させてもらえたし、貴重な経験をさせてもらえた。学年リーダーとして、主将として、みんなを優勝に導くことができなくて本当に申し訳ない。
自分は歴代の主将のような圧倒的なリーダーシップとかカリスマ性とか実力がなくて、代交代直後は不安とプレッシャーに押し潰されそうになってたけど、同期のみんなの支えがあったからこそ最後までやり抜くことができました。みんなとつくったチームは一生の宝です。本当にありがとう。
九大ヨット部と出会えて、本気で日本一を目指せて、最高の仲間をつくれて、本当に幸せでした。
これからも後輩たちが元気な姿で活躍してくれることを祈っています。
以上で引退の挨拶とさせていただきます。
4年間ありがとうございました。
芝洋斗
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