こんにちは。主将の前田です。
全日本インカレ、そして引退が刻一刻と迫ってきました。あと23日すれば、全日本インカレが始まり、もう4日経てば僕は引退しています。そして今回が現役最後のブログです。
昨日の引地のブログで「余命を宣告されている気分」とありましたが、非常に良く分かります。
「ほんまにこれでいいんか?」
この言葉が何度も頭をよぎります。
それは自分の技術にしろ、船の整備にしろ、同期や後輩との接し方など、およそ「ヨット部」が関係する全ての事でこの感情に締め付けられ、常に心臓を握られてるような気分です。
大会自体の楽しみ3割
変なミス、トラブル起きないか心配3割
現役で無くなってしまう寂しさ8割と言った感じです。
さて、残りの全体練習はあと2回です。今は様々な気持ちに溢れていますが、今回は今までの思い出を振り返ってみたり、今の思いを書いてみようと思います。
1年生
ノリと勢いでヨット部に入り、最初は相当な問題児として扱われていました。新歓議事録に書いてあった、「前田 教育できる」という言葉は辛辣すぎてびっくりしましたね。
夏練習でとにかく筋トレして、同期で仲良くなって、レーザーに乗るかどうかでよく喧嘩して、部活が終わったあとみんなでご飯を食べた記憶が懐かしいです。
当時の主将だった佐藤さんに憧れて、こんな人になりたい!と思っていた記憶があります。当時の4年生、かっこよすぎましたね。今でも見るだけでニヤけてしまうほど大好きです。
2年生
スナイプに本格的に乗り始め、いつも英心と競い合い、リーチングで上り合い、ゾーン内でラップがあるだのないだの言い合い、気に入らないことがあれば罵り合い、クローズでも上り合い、止まり合い…
2年生の夏練習で引地と喧嘩して、英心と罵倒し合って奥田さんから「まあまあ」と言われて成長する日々がとても楽しかったです。ありがたいことに全日本インカレを2レースだけ出させて貰いました。めちゃくちゃ頑張っていた分そのレースの光景は今でも鮮明に覚えています。
3年生
人数の関係でスナイプから470に転向することになりました。当時はめっちゃ嫌でした。めちゃくちゃ言い訳なので今まで言わないようにしていましたが、やりたくもない転向をさせられて、教えてくれる人もほとんどいなくて、上手い人もどんどんやめていって、なんでこんな思いをしないといけないんだとやり場のない思いにかられていました。自分がこの先いい思いをする未来が見えなくて、でもスナイプ時代に競い合っていた英心は良い成績を取り出して、転向してなければ…とか余計なことばっかり考え出して1番ヨットが楽しくない時期でした。ずっとモチベーションが低く、同期とのギャップに苦しみ、いっその事辞めてしまいたいとずっと思っていた僕の暗黒期です。相談することが僕は苦手なのであまり人にも言えず、心の内にしまっていると気付いたら長い時間が経ってました。
4年生
暗黒期はしばらく続いていましたが、七大戦への100日カウントダウンを始めたくらいでおわってたと思います。自分が出場出来るかどうかは関係なく、とにかく勝ちたかったです。勝って、部旗をマストに掲げ、みんなで肩を組んで、応援歌を歌っているのを100回くらいはイメージしたと思います。惜しくもそれは叶いませんでしたが、次なる全日本インカレのモチベーションに繋がる出来事になりました。
余計な時期を抜け出すのに時間がかかってしまったことが少し心残りですね。
ただ今は470になったことは後悔していません。
なぜなら僕は、今、幸せを感じているからです。
「前田さんが主将で良かった」
こう言ってくれる後輩がいました。
1年生の頃、主将の存在に憧れを抱き、こうなりたいと思っていたのが、3年経って今度は自分がそう思って貰えるようになりました。
初めて感じた感情で、嬉しいとはまた別物でした。言語化するなら幸せと言うんでしょうかね。それくらいに心躍る感情でした。
後輩達にそう思って貰えたのは、僕の今までの全ての行動がそうさせたのだと思います。それは470に転向した事も含まれています。スナイプと470を経験したからこそとってきた行動や考えの数々があり、それらが今の僕を形成しています。
キレイゴトと言ってしまえばその通りですし、470でもスナイプでも華々しい成績というのはまだ出せていません。それでも僕は470に転向したことに後悔はありません。
「470に転向した」
ではなく
「スナイプと470を両方経験できた」
そしてそのおかげで「主将で良かった」と思って貰えた。その事実があるだけで幸せです。
さて、このままブログを終えると目標達成出来なさそうな奴のただ痛いだけの自己満ブログになってしまうので、九イン団戦、全日本インカレの意気込みも書いてきます。
前の成績なんて関係ないですからね、大事なのはいつだって今の自分です。
九イン団戦、目標は「完全優勝」です。
というかそれ以外ありえません。年間目標は「歴代1位」ですからね。当たり前です。
全日本インカレ、ご存知の通り目標は歴代1位(総合4位)です。
全日本インカレ歴代1位に向けて1年間練習してきましたが、目標を掲げるにあたって今年は九大ヨット部の様々な常識をぶち壊して来ました。
出艇時間。今まで出艇が最速7:30だったのが、最速日の出になりました。今まで着岸最遅16時半だったのが、最遅日の入になりました。
夕日の沈むスピードにしらたかが間に合わなくてヒヤヒヤしたこともあります。
トレーニング。ゲロしてなんぼのメニューになりました。「今日は○人吐いた」で強度が分かります。良くないですね。本当に。
食事。最大米4合です。終わってます。
練習日数。長期休みは5.5と1.5、大会前に強化練習期間があります。
他大学。「気合いと根性を鍛えるなら九大に行け」という言葉が生まれました。
4年。院試に受かったら坊主です。そして何より後輩に対する「とびっきりの愛」です。
毎年多くの上級生の選手が退部していく中、今年の退部はたったの1人です。なかなかの快挙だと僕は思っています。
この1年間ハードな練習をしてきました。それでも後輩達は歯を食いしばって、この一歩を踏み出して着いてきてくれました。本当に感謝してもし切れません。
本当に可愛くて、心強い後輩達。そして、安心安全の同期達。
いっぱい練習して、いっぱい反省して、いっぱい飯を食って、いっぱい一緒に過ごして、、、
後は勝つだけです。圧倒的自信、圧倒的ボートスピード、日本一のフィジカルこれを身に付けて小戸、江ノ島に一歩踏み出します。
江ノ島で声高らかに「九大ファイ」をするのが楽しみです。
最後に僕の高校時代の教訓共に、現役最後のブログを締めくくります。
「見よや、九大魂を」
第97代九州大学ヨット部主将
前田将太郎
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