お世話になっております。
九州大学ヨット部前主将の前田将太郎です。
11月4日をもちまして九州大学ヨット部を引退しました。
まずは、岡部会長をはじめ、神風監督、航輝コーチ、帆友会の先輩方、山口顧問、佐藤麻衣子コーチ、現地または遠方からも応援してくださった保護者の方々、ハーバー関係者の皆様、県連の皆様、大学関係者の皆様、スポンサーの企業様には大変お世話になりました。
おかげさまで大きな事故なく代を終えることができました。ありがとうございました。
とうとう97代最後のブログになってしまいましたね。長かった引退ブログシーズンもこれで終わりです。引退ブログを書くにあたってどんなブログにしようかすごく迷いました。かなり昔の引退ブログも読んでみました。やはり引退ブログはしみじみとするものが多かったですが、やはり僕は最後まで僕らしいブログを書きたいと思いました。
今まで僕のブログを読んでくださった方、楽しんでくださった方はありがとうございました。今回もぜひ最後まで読んでくださると幸いです。よろしくお願いします。
引退してかなり経ちましたがまだあまり実感は湧いてません。
「今日という日は最後では無い」
インカレ期間の僕のテーマはこれでした。
1日1日を大切にして成長し続け、次出る大会の為にインカレを経験する。4年間の全てを発揮すると意気込みすぎずに、貪欲に学びを増やしたいと考えていました。そのおかげでレース期間は、3日目くらいから目標順位の到達は不可能でしたが、早くレースがしたくてワクワクしており、不思議と皆の前で話す言葉にも順位に対する劣等感のないありのままの言葉が出てきて嬉しかったです。レースが終わった後は絶望過ぎて吐きそうでしたけどね。
自分のマインドセットは今も続いています。インカレが最後だったとは全く思ってません。引退を感じないのはそのせいなのかもしれませんね。
ただ、やはり寂しさは感じます。新チームが始動したブログを見て、みんなの輪の中に僕がいないことに何だか心がモヤモヤしました。
それと、九大ファイがもう出来ないのが1番寂しいです。
「九大ファイ」は僕にとって、僕の代を象徴するものでした。九大という名前を声高らかに叫びながら他の大学のバースを通り、自らを鼓舞し、九州大学ヨット部がいることをアピールする。
ある動物が生存のために同種の動物を威嚇してるようなものなんでしょうね。九大ファイをすると、僕の脳みその奥底に潜在している動物的な本能が掻き立てられてしまいます。
ゴリラと言えばドラミング
マエダと言えば九大ファイ
ですね。
九大ファイの中毒性は部旗を持って一緒に隣で走ってくれた宇多村には余すことなく継承出来たので、彼が4年生になって1番前で自分の本能を剥き出しにする姿が楽しみです。
あと九大ファイの異常さが他の大学の引退ブログに書かれているのも見ました。(確か、自分たちにはオリジナリティのある文化が少ない、という文章で特徴的な文化として九大ファイが紹介されていました。)引退ブログにもかいてもらえるくらい常軌を逸していたこと、もはや動物的な観点で言うとこれ以上ない成功なので、なんだか嬉しかったです。
さて、相変わらず引退ブログでも蛇にたくさん足をはやしている僕ですが、最後に後輩へのそしてこれからの自分へのメッセージを綴ってブログを終えたいと思います。
僕の4年間は他の人とは少し変わった4年間でした。引退前最後のブログに書いた通り、クラス転向に苦しみ、結局全日本インカレ最後の最後まで良いレースが出来ずに現役を終えてしまいました。
ただ、今になって思いますが、環境を言い訳にしたり、自分の環境を自分で勝手に悪いと思い込みにいっていただけなように思います。というか似た境遇の現役部員がいたら今の僕ならそう言います。
引退が近付くにつれて楽しんで欲しいという言葉をたくさん使っていましたが、あれはほとんど自分に言い聞かせていたようなものです。
僕はヨットを楽しみきれなくて自分で勝手に上手くなるチャンスを失っていました。
1年生の頃3Fでスタートを決め、2年生になるとフリックでガンガン船を前に出していました。3年生になると反対海面が伸び始めタックをしましたが、そこはブランケットでした。そのままブランケットを走って自ら勝手に順位を落とし、4年生の途中でやっとタックしてブランケットを抜けて、最後の上マークまではずっとフリックしたけどブランケットを走っていた時間が長くて良い順位で1マークを回れなかった。
僕の4年間を例えるとこんな感じです。
ブランケットを早く抜けてもっと楽に、きれいに走っていればもっと良い順位で上マークを回れたんですが、惜しいことをしてしまったと後悔しています。
よく引退ブログでは後悔はない的な文章が書かれがちですが、僕は逆です。死ぬほど後悔しています。
走れなかったとか、もっとこれをしていればとかではなく、「楽しめなかった」これが僕の最大の後悔です。
ただ、まだ1上を回っただけです。
全日本インカレ最終日、「集大成という言葉を使いたくない、俺達はまだまだ成長の余地があって、最後のリーチングまで成長し続けヨットを楽しんで欲しい、結果はその先に待っていて、それがこの先の自分の人生に繋がる」と言いました。
まだ僕にはこれからリーチングがあってその後2回のランニングと1回のクローズ、最後にもう1回リーチングがあります。
僕の人生はまだまだ長いです。
1上で学んだことを活かしてトップホーンを鳴らせるように残りのレグもまだまだ楽しんでいくつもりです。
(多分トップホーンを鳴らせなかったらまだレガッタは終わってなくて次のレースがあるとか言ってます。)
楽しむというのは競技だけではありません。セーリングを通した人間的な成長も同様に含まれています。まだまだ未熟で稚拙な技術と人間性を競技を通じて磨いていきたいです。
引退は僕にとって青色旗を通過することではなく、アウターループの1つの特徴的な、たかだか"マーク"に過ぎません。
今からスピンを上げてロッキング、パンピング、ウーチングをします。1上で遅れたので、ゴリゴリ船を前に出さないといけない分、体力が必要なので今から走り込みをしてきますね!
最後にはなりますが、現役部員の皆はどうか、部活を、競技を、大会を全力で楽しんでください。
今回のブログを読んでわかるように僕は今を楽しんでいます。全力で楽しんだ先に、疑問と学びがあり、勝利と敗北がうまれ、その先に成長と結果が待っていると信じているからです。
自分が楽しめていないと感じたら僕に相談してください。選手もマネージャーも関係ありません。1OBの戯れ言かもしれませんが、今の僕なら楽しみ方を現役部員より少しくらいなら分かってるので何か助言出来るかもしれません。
僕が歩むことの出来なかった"その一歩"を僕に見せ続けてください。
それでは皆さんさようなら。
違いますね。
次のマークでまた会いましょう!
Arrivederci👊
九州大学ヨット部前主将
前田将太郎
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